過去にもCUTで展開してきた、舞台俳優1万字インタビューシリーズの第3弾として、生い立ちから現在までを振り返るロングインタビューを敢行しました。家族や友人と過ごした地元での生活、人格形成に紐づく学生時代、役者として歩んできた道のりなど、幅広くたっぷりと語ってもらいました。ここでは、1万字インタビューの中からいくつかの発言をピックアップしてご紹介します。
(少年時代は)外で遊ぶほうが多かったので、活発ではありました。近所に男ふたり、女ひとりの幼馴染がいたので、その子たちとだいたい一緒に遊んでたかな。僕も幼馴染たちも群れるのが嫌いだったので、ほかの子たちの中でサッカーが流行っているなら俺たちはバスケ、バスケが流行りだしたらまたほかの遊びを見つけるって感じで、独自の世界観で遊んでました(中略)僕も天邪鬼な性格ですし、マイペースですし、そんな感じだから仲良くできたんでしょうね。だから、クラスではいじめられたりもしましたよ。クラス内に派閥ができて「おまえはどっちにつくんだ」みたいな。そういうガキ大将が何人かいたけど、僕たちはどこにも属さなくて。そんなことをしていたら、クラス全員に無視されたり。でも全然気にしてなかったです。僕と話したくないなら話さなくていいし、僕も別に話したいと思っていなかったので
中学2年生に経験した初恋では、告白して付き合ったあと5日後にフラれたこともあったそう。
そのときはちゃんとしたフラれた理由がわかりませんでした。でも後日知ったのは、どうやらその子の友達が僕のことを好きだったみたいで。それでちょっといじめっぽいことをされたというか……その空気感に耐えられなかったから、みたいです。この理由がわかるまで、その子のことが4年間くらいずっと好きで、告白し続けました。たった5日だったし、当時はちゃんと話してくれなかったので、フラれたことが納得できなかったんです
また、四十路を機に改名に至った今の気持ちを訊くと次のように語ってくれました。
この40歳を節目に、またゼロからスタートするという意味を込めて改名しました。今までは恵まれた環境でやらせていただいていたので、あえてここでリセットして、“新木宏典”という名前を知ってもらえるよう、一から出直すという決意表明です。20代、30代とやってきて、本当にまだまだなんです。年齢とともに体力はどうしても落ちてきているのが現実ですが、初心に帰ってまたがむしゃらにやっていきます。それがこの業界で生き残っていく術だと思うので。さらに“新木宏典”だからこそ生み出せる、エンタメのかたちを同時にプレゼンテーションしていきたいです
何者でもない「新木宏典」という男の生き様に迫ったロングインタビュー全文は、ぜひ本誌でご確認ください! テキストとあわせて、新木さんの芯の強さを写したお写真もお見逃しなく。(阿部文香)
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