来年1月20日から公演が始まる舞台『死ねばいいのに』。京極夏彦さんの同名小説が原作となった本作で、新木さんは主人公・健也を演じます。人間の本質を問うこの舞台に対してのインタビューで、果たしてどんな話を聞けるのだろうか?と思っていたのですが、とにかく冷静に、でも確かに燃える瞳でまっすぐに。言い淀むことなく、自身の言葉で答えてくれた新木さん。今回は、そのインタビューの中から一部抜粋してご紹介いたします。
また、本番に向けての思いを訊くと次のように語ってくれました。原作小説を読んだ時に、健也に共感する部分があって。各キャラクターに、誰もが持っているような、でも自分では認めたくないような汚い部分――人間の愚かな部分が描かれているんですが、そこを突くようなことを健也は言うんです。「死ねばいいのに」という言葉自体は極論というか、虚構だからこその言葉だとは思うのですが、健也が6人に対して抱いている疑問については、わかるなあと思ってしまったんです。(中略)「いくら不平不満を並べても、生きたいから生きてるんだよね? それを選んだんじゃないの?」ということです。結局、誰もが死にたくないから生きているわけであって、生きる目的を持ちたいとみんな望んでいると思うんですよね
なんかね……みんなが眉間にしわを寄せて劇場から出ていく作品になりそうだなと、ちょっと思っているかもしれない。さっきも言ったように人間なら誰もが持っている汚い部分や愚かな部分を6人が見せるので、そこを健也につつかれた時に、観ている人がなんかこう、イラッとくるんじゃないかと(笑)。反発する気持ちになったり、「健也の言うことも違うような気がするぞ?」と思ったりするかもしれない。それはそれで正解だと思います。「目から鱗だった!」って素直に受け入れてくれる人もいれば、そうじゃない人もいていいし。「どんな表情で劇場を後にされるんだろう?」というのが今から気になりますね。見たいな(笑)
誌面に掲載しているポートレートは、夜の日比谷で撮影しました。その時のオフショットをお届けします。撮り下ろしフォト&インタビュー全文はぜひ本誌にてご確認ください!(阿部文香)
CUT1月号は現在以下より購入可能です。
タワーレコードオンライン