CUT11月号の個人的裏テーマ

CUT11月号の個人的裏テーマ

ブラッド・ピットが表紙を飾っているCUT11月号、おかげさまで好調に売れています。

実はこの号、自分にとって裏テーマがあり、それは5人もの映画監督にインタビューしていること。しかも、それが5人とも、まるで違うタイプだってこと。

まず一番嬉しかったのは、『母なる証明』のポン・ジュノ監督。実際に会った彼は恐ろしいほど真摯でフレンドリー。しかし、逆にそれが不気味に思えるのが、彼の魅力。本当にタダモノじゃないオーラがぷんぷんしていた。予想以上にめちゃくちゃデカかったし。

さらに嬉しかったのは『脳内ニューヨーク』のチャーリー・カウフマン監督。こちらは電話取材。質問の意図を理解できるまで何度も聞き直したりする監督だったけど、彼の映画から滲み出てくる神経質に触れられたのが良かった(ちなみにこのエントリーの写真がカウフマン。なんだかヤバイ)。来月に公開控えている初監督作は、確かに難解で暗いけど、観るたびに感触が変わる秀作。

そして『ホースメン』のジョナス・アッカーランド。もともとは北欧デスメタルのドラマーを経て、PVの監督として大成したという変わった経歴の持主。当時、あまりにも生々しい暴力描写が問題となった、彼が手掛けたプロディジーの“スマック・マイ・ビッチ・アップ”のPVが大好きで、『セブン』を彷彿とさせる拷問系スリラーの新作も、いい感じでえげつなかったんで、かなりゲテモノな会話をしようと思ったんだけど、これがまたすごくジェントルマンで、結局、家族愛と仕事熱という真っ当なテーマについて語った。

最後のふたりは『2012』のジョナス・アッカーランドと『ファイナル・デッドサーキット』のデヴィッド・R・エリス。このふたりについては、ちょっと長くなってきたんで、また後日、書かせていただきます。

明日は、なんと『タイタニック』以来、12年ぶりとなる新作『アバター』を年末に発表するジェームズ・キャメロンとの電話取材が控えている。楽しみ。映画、好きです。(内田亮)
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