監督/脚本/主演のシルベスター・スタローンのアクション映画というジャンルに対するオマージュというより、もう愛情を爆発させたこの作品。
ジェイソン・ステイサム、ジェット・リー、ミッキー・ロークという錚々たるメンツに加えて、アーノルド・シュワちゃんとブルース・ウィリスまでカメオ出演していることが話題を呼んでいるが、内容は想像通り。いっぱい人が死に、いっぱいものが爆発するという類のもの。普通に楽しめる。
この映画には、かつてはイワン・ドラゴとして、スタローン演じるロッキーと名勝負(?)を交わしたドルフ・ラングレンも召集されているんだけど、彼のバイオによると……「(出身地の)ストックホルム王立工科大学で化学工学を学び、ワシントン州立大学とサウスカロライナ州のクレムソン大学で化学を学んだ後、奨学金を得てオーストラリアのシドニー大学で化学工学の修士号を取得、さらに最優秀学生に与えられるフルブライト奨学生に選ばれ、マサチューセッツ工科大学に入学」だそうだ……。MITですよ? その道ではエリート中のエリートというわけだ。
そんな彼が、なぜ80年代のスーパー娯楽映画を代表する筋肉バカとなったのかというと……
「歌手のグレイス・ジョーンズと出会って恋に落ち、大学を中退して彼女のボディーガードとしてニューヨークに移り住み、モデルの仕事や演技の勉強を始める」だそうだ。だそうだ!? グレイス・ジョーンズ!? MIT辞めて、グレイス・ジョーンズ!?!?
確かにグレイス・ジョーンズはとてつもないカリスマだけど。にしても。めちゃくちゃなやつだなあ……。
これ有名な話なのかもしれないけど、自分は知らなかった。しかも、そんなに有能な学生だったのに、在学中にはなんと極真空手の黒帯までも取得していたらしい。めちゃくちゃインテリの上に、198cmのあの体型で、クソ強い。「人間は生まれながらにしてみな平等である」……わけないんだよなあ。
ただ、そこで世の中って上手くバランスされてるんだよなあ、と思わせるのは、結局、この人が俳優としてはまったく大成しなかったこと。80年代以降は、ほとんどビデオスルーの作品ばっかりに出演していて、『エクスペンダブルズ』は彼にとって、実に15年ぶりの劇場公開映画だったりするのだ。