私の場合、ことフラワーカンパニーズというバンドに関しては、
音楽ライターとしてとか音楽評論家としてとかではなく、
いい意味でも悪い意味でも、いやどっちかというと
悪い意味な気もするが、とにかくもう、
限りなくスタッフに近い状態になってしまって早幾年月なので、
そんな奴になんやかんや書かれても。
というのもあると思いますが、
今回だけは、読んでいただければと思います。
3月31日リリースのニューシングル「元少年の歌」。
映画「誘拐ラプソディー」の主題歌、という、
珍しく華やかなタイアップもあるが、それ以前に、
とにかく、この曲、ちょっとどうかと思うくらい、よすぎる。
ほんとに「深夜高速」以来。いや、もっとかも。
平凡で凡庸な感傷だけでできた歌。
でも、であるがゆえに、リアルで、生々しくて、
誇張や、かっこつけや、とりつくろいが本当にない、
ただひたすらリアルな「自己申告」の歌でもある。
だからこそ、聴き手にも「圭介の自己申告」じゃなく、
「己の自己申告」として届く。
ぜひ聴いていただければ、と思います。
大人だって泣くぜ
大人だって恐いぜ
大人だって寂しいぜ
大人だってはしゃぐぜ
大人だって愚痴るぜ
大人だって逃げるぜ
大人だって遊ぶぜ
大人だって子供だったんだぜ
このサビ、ロックの歌詞として、ほんっとに優れていると思う。