メンバーの名前いじってないで、作品について書けよ。
と、前回のブログを読んで、自分で思ったので、ちょっと書きます。
9mm Parabellum Bullet 『Revolutionary』
TOCT-26959 EMI MUSIC JAPAN
4月21日リリース
いやあ、これ、ちょっと、どうしよう。というくらいの、とんでもねえアルバムです。
現在発売中のジャパン最新号(5月号)の表紙巻頭インタビューで、
詳しいことはメンバーがじっくり語っているし、山崎洋一郎がねっちり
きいているので、微に入り細に入ったことはそちらをぜひ読んで
いただきたいですが、僕が大ざっぱに言うなら、これ、
すべてをかなえてしまっている作品だと思う。
たとえばですね。ハードコアな魅力が前面に出た代わりに、
ポップでとっつきやすい要素が薄くなったとか、
逆に、歌が超クリアでメロディが超明快で、ずばーっと耳に飛び込んでくる
ようになった引き換えに、重低音のすさまじさが一歩後ろに下がったとか、
そういう、「何かを得た代わりに何かを失った」感じが、一切ない。
全部得っぱなし。
すべての「9mmの強いポイント」が、一斉にどーんと前に出た、
全箇所がいちいちすさまじくレベルアップした、そういうアルバムなのです。
ってことは、普通ありえないはずなんだけど、なんでかそうなってしまっている。
しかも、録り音とか、音の配置や位相とか、各楽器のバランスとか、
もう細部に至るまで全部がそうなのだ。
最初は「最高!」と思っているんだけど、何度もリピートするうちに
「……ここ、もっとこうすればよかったなあ」って気になり始める、
ということを、ミュージシャンや映画監督って、よくインタビューで言いますよね。
このアルバム、本人たち的にも、そういうのが全っ然ないんじゃないかと思う。
9mm完全体。そういうアルバムだと思います。
特に、ヘッドホンで聴くと、もうひゃあひゃあ言いたくなる。
来週のリリース、ぜひお楽しみに。