星野源@朝日新聞

星野源@朝日新聞

上は1月20日(金)、下は1月27日(金)の朝日新聞。
「ヒーローズ・ファイル」という、朝日新聞の求人欄と
マイナビの記事広告に、星野源のインタヴューが載っていました。
前後編で2回。

中学時代から、役者やSAKEROCKなどと並行しつつ
ソロ活動が本格化した現在までを、星野くんが語っています。

が。すみません。ひとつ、補足させていただいていいでしょうか。

高校時代に、松尾スズキの大人計画の舞台を観て、
「役者をやりたい!」と、強く思うようになった。
で、高校卒業後、様々な劇団のオーディションを受け、
その都度、芝居に出たりしていたところ、23歳の時、
「松尾さんが楽器の弾ける役者を探している」と
星野さんに白羽の矢が立ち、舞台「ニンゲン御破産」に
出ることになった。

という記述があるのですが。
これ、間違ってはいないけど、ちょっと欠けてることがあります。
この書き方だと、「ニンゲン御破産」のタイミングで、
いきなり星野くんと松尾さんに接点ができたみたいに見えますが、
その前に会っているのですね。

ファンはみんな知ってることですが。
星野くん、高校の時に大人計画を観て衝撃を受けて、
当時、松尾さんが講師を務めていた
ワークショップに2週間通っていたことがあって、
だから、そこで、先生と生徒として、松尾さんと会っているのです。
ほかの生徒はみんな、大学生だったりフリーターだったりする
年齢であって、ゆえにまだ高校生の星野くんはめずらしい存在で、
そういう意味では目立っていた。
と、そこで星野くんと同期だった、そしてのちに
松尾さんの助手になった斎藤小番頭くんにきいたことがあります。

ただ、私、「このライター、そんなことも知らねえのかよ」とか、
「その部分、省いてんじゃねえよ」とか、言いたいわけではありません。
きっとこの取材の時、星野くんはその話もしただろうと思うし、
ライターもちゃんときいたと思うし、できればそこも、
記事にしたかったはずだと思う。
じゃあなぜカットしたのか。
文字数的に、入りきらなかったからです。

特にこういう、経歴を辿るようなインタヴューの場合、
「どこを削るか」というのは、かなり悩ましい問題になります。
「ここを削ると話の前後がつながらなくなる」とか、
「ここを落とすと事実とは違って見える可能性がある」とか、
「ここを切ると後半出てくるこの話も切らないといけない、
でもそっちは切りたくない」とか、
ああでもないこうでもないと考えた末に、このくだりのような、
「まるごと切っても話の前後はつながる」
「『ある部分を書いていない』状態ではあるけど、それによって
『嘘を書いている』とか『事実と食い違っている』ということにはならない」
という部分から、削らざるを得なくなるのです。

一応私、同業者なもんで、そのへんの事情が自分のことのように
わかるので、フォローさせていただきました。
いただきましたが、星野くんに対しても、ライターの方に対しても、
もう大変に大きなお世話でしかなかった気がしてなりません。
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