新星・森 大翔が「世界一のギター」と「無垢な歌声」で、渋谷WWWに破格のロックを鳴り響かせた!

新星・森 大翔が「世界一のギター」と「無垢な歌声」で、渋谷WWWに破格のロックを鳴り響かせた!
音楽シーンに突如現れた新星・森 大翔

2003年生まれの弱冠20歳、出身は北海道、しかも知床の羅臼町。16歳のときにロンドンで行われたエレキギターの世界大会で世界一に輝いた――という経歴だけで、確実に「何か持っている」匂いがプンプン漂ってくるアーティストだ。

今年の5月に対バン公演で初めてそのライブを観たのだが、上京したばかりの朴訥な少年が涼しい顔で繰り広げる超絶技巧のギターテクに圧倒されつつ、「歌」よりも「ギター」のほうが曲の物語を雄弁に語っているようなパフォーマンスで、まだ「原石発見!」という印象だった。

そこからわずか半年。1stツアー「Mountain & Forest」、今夜の渋谷WWWでその原石は完全に宝石に変わっていた! 世界一のギターですら添え物に思えるほど、「歌」がギターを飛び越えて、何よりも多くを語りかけてきたのだ。思春期のリアルな苛立ちや焦燥がそのまま真空パックされた曲も、「一体人生何周目?」と思わされるような人々の営みを俯瞰した曲も、彼のまっすぐで無垢な人柄がそのまま声に変換された「歌」に乗ることで、曲の物語を何倍にも拡張していた。

とは言っても、ギターテクがとんでもないのはもちろんのことで、きめ細やかなパッセージをピアノのようになんなく弾きこなしたり、打楽器のような音圧でコードをかき鳴らしたり、ギターがこんなにも豊かな楽器であることを、純粋な笑顔でまざまざと見せつけてくれる。天然パーマにメガネという純朴なルックスもあいまって、その姿は地上に現れた音楽の化身のようだった。

1stツアーもまだ24日の大阪公演が残っているし、3月には早速2ndツアーを東名阪札の4都市で開催するそう。ギター弾き語りの限界を軽々と更新していく期待のニューカマー、ぜひチェックしてほしい。(畑雄介)


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