今回のインタビューテーマは今月リリースした1stアルバム『eMulsion』について。もちろんアルバムの楽曲についてたくさん語ってもらったのだが、バズる曲とはなんなのか、何かのオタクであることの是非、SNS上の言葉の争いはどうすればなくなるのか、という本気で答えを出そうと話し合ってもなかなか結論を導き出せないような社会的なトピックに対しても、彼女は自分なりの考えをしっかり持っていて、問いを投げると間髪入れずにまっすぐ答えてくれる。
小さい頃の口癖が「討論しよう」だったと以前の取材で語ってくれたが、好奇心を持って常にあらゆる疑問に対して考えを巡らし、言語化するのが得意な人なんだろうなと思う。(“凡人様”の歌詞で《ENTP》と歌詞に出てくるのは、紫 今自身がENTP=討論者だから?と勝手ながら推測しています。)
だから楽曲のアウトプットのスピードもものすごく早い。推し活文化から流行している「メロい」という言葉を早速テーマにして、個性的な部分も丸ごと愛していくという、恋愛に限らない新たなラブソング“メロイズム”を送り出したかと思えば、“合法パンチ”というキラーワードを生み出し、SNSで繰り広げられる誹謗中傷に対して釘を刺していく。日本国内でここまで明確に社会のトレンドを反映させることができるアーティストはまだ少ないけれど、きっとこの先彼女のようなアーティストの存在がどんどん求められていくのではないだろうか。
そんな時代の最先端を行く紫 今の頭の中を覗くことができる最新インタビューを、8000字超えの大ボリュームでrockinon.comにて公開中! 紫 今のリスナーに限らず、普段あまり音楽を聴かない人にも刺さる部分があるインタビューになっているので、ぜひ時間をかけて読んでみてほしい。(有本早季)