シーンを怒涛の勢いで駆け上がっているNELKEは、半年前のZepp DiverCity公演からさらにキャパを広げ、「VAST RESONANCE」ツアーのファイナルとして、この日初のホールワンマンに挑んだ。ライブハウスで鳴らす姿ももちろんかっこいいけれど、映像演出も存分に生かした緩急のある5人のパフォーマンスは、SGCホールという空間すら小さく感じさせるほどのスケールを放っていた。
RIRIKOの透き通った中に力強さと激しさを秘めた歌声、クラップを煽るKeiのドラム、バンドサウンドの中で鮮やかに響くちゃんしおのピキーボード、観客の熱をさらに引き上げる雅景のギター、ステージの隅々まで鳴り渡るトシのベース──5人全員が堂々たるプレイでホールを沸かせていた。それでもNELKEが歌を届ける相手は、満員の会場全体ではなく、その場にいる「あなた」一人ひとり。その変わらないスタンスがあったからこそ、4階席まで一体感が途切れることなく広がっていたのだと思う。
MCでは、このホール公演にたどり着いた喜びとともに、チケットはソールドアウトながら即完売にできなかった悔しさも口にしていた。でも、その悔しささえ次へ進む力に変えていくのがNELKEというバンドなのだろう。この日のライブは、観客の心をさらに強く掴み、その先の景色を期待させるものだった。
来年夏からはZepp5公演を含む全国ツアーも決定し、今年は夏の締めくくりとしてROCK IN JAPANにも出演してくれる。SGCホールが大きな通過点だったことを証明するようなパフォーマンスを目の当たりにして、ROCK IN JAPANで彼女たちがどんなステージを見せてくれるのか、ますます楽しみだ。(江口祐里)