GRAPEVINEツアーほぼファイナル

GRAPEVINEツアーほぼファイナル

やっぱいいなあ、バインは。と、観るたびに思うのだが、ツアーほぼファイナルの28日、ZEPPのライヴもやっぱりすごかった。超特濃な音楽漬けの3時間。新しいアルバムからの曲が、素晴らしくよくて、そしてなぜか“CORE”がえらいことになっていた。
 いつも同じようでいて、二度と同じことは絶対に起きない風や波のようなものだと彼らのライヴを観るといつも思う。刹那の音の中に永遠が宿っている。

なのに終演後に会った田中は「僕らのアンチテーゼが伝わりましたか?」と相変わらずのあまのじゃくぶりだった。
曲間にはMCの概念を越えてゆったりと赤ワインを飲み、スタッフがまた何度もボトルを持って注ぎにきたりする。ステージでワインを飲むようになって差し入れも増え、今バインにはワイン・バブルが訪れているらしい。
そして、「茶番もいいとこですけど。茶番を本気でやるのが正しいロックスターのありかたですから」と前おきしてちょっとだけコール&レスポンスをやっておきながら、「なるほど、多くのバンドはこういうのを体験したいわけやね。わしゃ音楽をやりたいんや」とややこしい決意表明をしていた。

しかし面白いことに、シーンへの反抗心とは逆に、ツアー中に生まれた2曲の新曲や、アコギとピアノの弾き語りコーナー(パーマネンツという)では、とてもストレートな「歌」がいっぱい溢れていた。

カウントダウンは30日に出演。風通しよくなった今のバインのバンドサウンド、ぜひ生で聴いたほうがいい。(井上)
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