JUMPIN' JACK FLASH・WHITE ASH


「RO69 JACK」優勝アーティスト大集結のライヴイベント「JUMPIN’ JACK FLASH」。
http://jack.ro69.jp/jjf/

今日はWHITE ASHを紹介します。

RO69 JACK 2010を勝ち抜き、ROCK IN JAPAN FES.2010に出演を果たした東京出身の4人組。メガネをかけた、その名も「のび太」を名乗るフロントマンのルックスからは想像もつかない、尖った歌声と緊張感がビリビリと漲る演奏。英語と日本語を織り交ぜて歌われる歌詞には具体的な意味はないのだが、そこから立ち上がる真っ白な風景はまぎれもなく唯一無二のもの。言葉で語るバンドではなく、言葉を超えたところでイメージを鳴らす、そんなバンドなのだ。
(そのときの模様はこちら→http://ro69.jp/quick/rijfes2010/38800

ROCK IN JAPANのステージで強烈に印象に残っているのが、のび太の表情の変化。MCしているときは、なんというか、ちょっと頼りなさげなのだが、いったん演奏が始まって歌いだすと、その頼りなさげな感じがロックのアブナさに変わる、というか。それがかなり意外な驚きでもあったし、その音に宿る「白い闇」とでもいうような尖った世界を考えると、非常に納得できるところもあった。

昨年秋にデビュー・ミニ・アルバム『On The Other Hand, The Russia Is...』をリリースしているのだが、全6曲で彼らがどれだけの広いレンジを持ったバンドなのかを思い知らされる。キレキレのポスト・パンクあり、どっしりとボトムの太いグルーヴ・ロックあり、エモーショナルなミッド・チューンあり。いろいろな可能性を秘めたバンドだが、一言でいうならこのWHITE ASH、共演バンド、お客さん、イベントそのものの雰囲気にある種の「異化作用」をもたらすバンドだと思う。「JUMPIN' JACK FLASH」ではどんな姿を見せてくれるだろう。(小川)
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