いきなりたった独りで出てきて椅子に座って弾き語り、かと思うと突然ゲストに雅-MIYAVI-が登場し豪華アコースティックギター・セッション！
カッコいい演奏に輪をかけて、
雅「テンション低くないですか？」INORAN「これが普通です」雅「あまりにもテンションの低い紹介され方でドキドキしてます(笑)」とか、
雅「リハの時間が少なすぎて。練習嫌いにも程がある」といった突っ込みあいがリアルで面白すぎる。雅は、既に14日に誕生日を迎えたことを告げられみんなに♪ハッピーバースデーを歌って祝われ(ツィッターで「祝いに行ったつもりがみんなに祝われて。優しいINO兄さんに感謝」とつぶやいていた)、さらにKREVAとのコラボシングル“STRONG”の一節を披露する展開に。

２部はまるでその真逆、映像と打ち込みを多様したドラマティックなステージに。Lunakateをヴォーカルにフューチャーし、ブリストルを彷彿とさせるエレクトロとプリミティブが融合したダークで妖艶な世界観が印象的だった。ヴォーカルが変わることで、INORANの楽曲の新しい扉がどんどん開いてゆくのが面白い。本人にとってはたまらない刺激だと思う。
14年ぶりにリメイクされたばかりの“想”も演奏された。

「色んな世界観を見せたくて。ここからはフリータイム。好き勝手やってください」というMCのあと、最後は、剥き出しのバンドサウンドでぐいぐい攻める。
ニューシングル“Hide and Seek”もやった。カップリング“One Big Blue”はやっぱりライヴ映えする曲だ。

いつも通りアンコールはなく、バースデーケーキはおろかファンは♪ハッピーバースデーを歌うタイミングさえ与えられない流れに。
色んな意味で、むちゃくちゃINORANらしいバースデーライヴ。今、INORANの中にはやりたい音楽、聞かせたい音楽が、たくさん湧き出てるのだということを、自他ともに確認しあえたのが何より素晴らしいと思えた。(井上)