【JAPAN最新号】宮本浩次、五周年記念 birthday concert GO! 根源から未来まで、すべてを照らした全身全霊のバースデーコンサート、完全レポート!
2024.07.30 12:00
2024年6月12日、宮本浩次にとって58歳の誕生日。神奈川・ぴあアリーナMMにて、恒例となったバーズデーコンサートが開催された。どんなコンセプトのライブになるのかは事前に告知されず、当日まで想像を膨らませるためのヒントになったのは、本誌7月号に掲載された宮本のインタビューで語られていた「仲間たちとやろうかって」という発言と、コンサートのタイトルだった。今年のタイトルは「宮本浩次 五周年記念 birthday concert GO!」。2019年からはじまった宮本浩次のソロ活動。その「5」周年だから、「GO!」── ダジャレといえばダジャレなのだが、このシンプルな英単語と感嘆符に込められたものが言葉遊びだけでないことは、もちろん感じていた。今年は宮本浩次、そしてエレファントカシマシにとって「はじまりの年」だから。
今年3月31日に、エレファントカシマシ、そして宮本浩次は、2019年以降所属してきた事務所アミューズとの契約満了を発表。4月1日より自分たちで設立した新会社である株式会社elephantsにマネージメント窓口を移し、独立することを発表した。さらけ出せば出すほどに神秘性が増していく彼らの動きはいつだって「新しさ」に満ち、みずみずしい。今年のバースデーコンサートは、エレファントカシマシと宮本が独立してから一発目のライブとなる。新たな道を自分たちの足で歩きはじめた今、掲げられた「GO!」という言葉。そこにはやはり重みを感じずにはいられない。
「GO!」。行くのだ。進むのだ。出かけるのだ。その出発点なのだ。きっと、ヘッドマイクを付けてたったひとりでステージに立ち、存在を爆発させるように音楽を奏でながら数多の時空を颯爽と横断してみせた昨年のバースデーコンサート「my room」とも全く違うライブになるのだろう。ワクワクや予測とともに、いろんな思いがライブ当日まで私の中を駆け巡っていた。
そして当日。宮本が歌いはじめた瞬間、最初のフレーズに息を呑んだ。
(以下、本誌記事に続く)
文=天野史彬 撮影=岡田貴之
(『ROCKIN'ON JAPAN』2024年9月号より抜粋)
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