僕ら、これまでの10年ですごく素晴らしいことをやってきたんだよって、今、胸を張って言える。それがいちばん素敵なこと
moon dropの描くラブソングは、ドラマや映画のように物語の風景を映し出すものも多かったし、今までいわゆるタイアップ曲を手がけていないというのが不思議なくらいだった。ソングライターの浜口飛雄也(Vo・G)は以前から「ドラマの主題歌を作りたい」と公言していて、それは単なる願望ではなく、確たる自信と勝算があってのことだったのだと思う。
そしてついに、moon dropとして初のドラマ主題歌 “風のお便り” がリリースされた。ドラマ『焼いてるふたり 〜交際0日 結婚から恋をはじめよう〜』のために書き下ろし、あたたかく、普遍的な愛を感じさせるこの楽曲は、結成以来たゆまず「ラブソング」にこだわり続けたmoon dropの真骨頂といえる素晴らしい1曲となった。
この楽曲制作は彼らに何をもたらしたのだろうか。メンバー全員に、10周年を迎えるバンドの現在地を語ってもらう。
インタビュー=杉浦美恵 撮影=小財美香子
(『ROCKIN'ON JAPAN』2024年9月号より抜粋)
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