【JAPAN最新号】自分だけの歌を歌うということ、求められるイメージに応えるということ。新曲“Love Sick”で見つけたひとつの答えとは? アイナ・ジ・エンド、現在地を語る

【JAPAN最新号】自分だけの歌を歌うということ、求められるイメージに応えるということ。新曲“Love Sick”で見つけたひとつの答えとは? アイナ・ジ・エンド、現在地を語る

求められてるものに対してめちゃくちゃ必死に応えたら、すごく楽しかったんです。
アイナ・ジ・エンドはありがたいことに愛されてるから、このプロジェクトはこれでいこうと思ってる

BiSHが解散してからの約1年、岩井俊二監督作品『キリエのうた』での主演/歌唱をはじめ、ほとんど毎月のように新曲を生み出しながら、アイナは求められる「アイナ・ジ・エンド像」を探し彷徨うように、様々な表情と歌を歌い、見せてきた。一方で、きっと多くの人にとってのアイナ・ジ・エンド像とは今もなお、BiSH楽曲を脳内に再生させた時にパッと浮かび上がってくる、腹から声をがなり上げ、決死の生命力を振り絞るように歌う、あのアイナの声なのではないだろうか。

新曲 “Love Sick” はそのふたつのアイナ・ジ・エンドを結ぶ、これぞ決定的な楽曲だ。この1年、多種多様なニーズに応え続けてきた、喜怒哀楽を繊細に抜き差しするような精緻な表現と、僕たちがみな知っている「あのアイナ」。このふたつの像が見事に結実している。高音を狙い、突き刺すように歌われるアイナのあの声は、やはり気持ちがいい。やるせなさ、切なさ、悲しみ、虚しさ。ギリギリの切迫感が全編にわたって押し寄せてくる。これだよアイナ、と僕は思う。

JAPANではBiSH解散後、初めてのインタビューとなる。この1年の日々、今の葛藤、歌い手としての揺れ。時代の真ん中で歌うヒロインの胸中を聞かせてもらった。

インタビュー=小栁大輔 撮影=トキ
(『ROCKIN'ON JAPAN』2024年9月号より抜粋)


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