鮮烈なメジャーデビューとなったEP『re:想-EP』から半年、まだまだ進化中のammoの駆けるスピードが落ちるわけがないとわかっていたが、メジャー1stフルアルバム『SONG LIE』の自由奔放さは驚くに値する内容だった。フラットにアンテナを伸ばしているのであろう、アニメ『小市民シリーズ』のエンディングテーマとして書き下ろし、新たなボーカルアプローチに驚愕する“意解けない”から始まるが、これぞammoという恋物語を描いたり、疾走感溢れるロックチューンや心地よさ抜群のレゲエチューンもあれば、インスト並みに楽器のかっこよさにシビれる曲もある。日本語的に「そんぐらい」とも読めるタイトル通り、すべてを整えた答えを提示するわけではなく、聴き手が想像を膨らませたり妄想したり、といった余白があるメッセージもいい。かしこまることも気負うことない発言から、今の充実度や未来を見据える力がきっと伝わるはずだ。これなら自信を持ってメジャーの世界でも戦えそうだなと思いました(岡本)
インタビュー=ヤコウリュウジ 撮影=マスダレンゾ
(『ROCKIN'ON JAPAN』2024年9月号より抜粋)
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