ザ・チャレンジのレコ発イベント成功! そして沢チャレという男について

ザ・チャレンジのレコ発イベント成功! そして沢チャレという男について

昨日は恵比寿リキッドルームで、ザ・チャレンジのレコ発イベント「はじめてのレコ発」だった。

仕事の関係で、到着したのはFoZZtoneの演奏中。場内、ほぼ満員。そしてFoZZtoneがいつもの彼らではなくて、ザ・チャレンジに敬意を捧げる全員グラサン着用仕様で、随所に「モテますモテます超モテます〜」みたいなフレーズを挟んで歌っているのを見て、これは只事ではないと思った。そして、個人的には久々に観たFoZZtoneは、そういうお祭り要素を別にしても、前より一回り骨太で、でも繊細なところはやっぱり繊細で、ほんとにいいバンドだなと改めて思った。

そして、THIS IS PANICの幕間的なDJブースからのライヴを挟んで、ザ・チャレンジ登場。
イベント全体のタイムスケジュールが押していたみたいで、早口で噛みまくりながらMCする不動のフロントマン・沢田チャレンジ。演奏も、とにかく楽曲連発でぐいぐい押していくセットリスト。だから本当はもっとレコ発らしく観客と掛け合いたかったのかもしれないけど、得体のしれない勢いが演奏を後押しする感じで、すごく痛快だった。

で、思ったのは、やっぱりこのトリプル・ヴォーカルのバンドスタイルは発明だということ。
チャレンジオノマックとタラコチャレンジという、ルックスも演奏力も歌唱力も作曲力も兼ね備えたふたりのギター&ヴォーカルの真ん中で、楽器も弾かないし歌も決して上手いとはいえない金髪男が、声を張り上げ、ラップしまくり、ダンスしまくる。すげえ笑えるポイントだらけなのに、なんか心にぐっとくるのはどうしてなのか。それは決して、90年代のJ-POPとか渋谷系へのノスタルジーだけではないんだな、と。

沢田チャレンジという男は、これまでふたつのバンドを経験している。で、一度は音楽をあきらめることも考えて、それでももう一度、この世界に戻ってきた男だ。自分にどれだけの才能があって、どれだけの可能性があるのか。その限界をとことん知っているからこそ、まだやれることがあるんじゃないか。それが彼の思い描く「ザ・チャレンジ」なのだろう。だからこそ、明らかに自分より音楽的才能に恵まれたふたりに挟まれて、自分の「面白さ」をとことん際だたせるのだ。それが、5人のバンド総体としてめちゃくちゃ魅力的になるという確信が、今の彼らを突き動かしている。それが、いろんな人たちの気持ちを引き付けつつあるんだろう。

写真は終演後、お客さんの帰った後のフロアで撮った沢田チャレンジ。
ライヴ中のMCでも「ロッキング・オン・ジャパンの副編が声だしてないよ〜」といじられたから、「どうも、初めまして〜」と声かけてやったら「いや〜、俺たちもうマブダチじゃないですか!」と言い放ってきた。さすがだと思った。

年末のカウントダウン・ジャパン、彼らは12月30日の出演です!(松村)
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