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    R.I.P.キース・フリント「プロディジーはレイヴ世代のパンク・ロックだよね」と語っていたジミー・ペイジ

    • R.I.P.キース・フリント「プロディジーはレイヴ世代のパンク・ロックだよね」と語っていたジミー・ペイジ

    ★英国時間の昨日=3月4日(月)の朝、
    あのザ・プロディジーのフロントマン、キース・フリントが急死した、という悲しいニュースが届いた、、、。

    全英&全米同時1位!をとった97年の『The Fat Of The Land』以来、
    筆者も彼らに何度か取材をする機会に恵まれてきたわけだが、
    いつも驚かされたのは「マッチョでデンジャラス!近寄りがたい」サウンド+世間のイメージと、
    「むちゃくちゃフレンドリーで優しいナイス・ガイ&エセックス・ボーイ」な彼らの素顔とのギャップだった。

    ★で、キースの悲報と共に多くのセレブから続々届く追悼メッセージを見ているうちに、
    ジミー・ペイジ御大のメッセージを発見→ https://twitter.com/JimmyPage/status/1102544018179846144

    90年代にロンドンの某高級ホテルでペイジ&プラントのお2人を取材した際のこんなエピソードを思い出した。

    渋谷社長が作ってくれた「重要質問」が一段落ついた後、
    くつろぎの雑談的に、
    「今のUKはブリット・ポップの全盛ですが、お2人としては最近のバンドではどんな人達がお好きなんですか?」
    と訊いたときの2人の答えがこれ。

    ペイジ&プラント「ふ~ん、例えば?」

    筆者「今人気絶頂のギター・バンド、オアシスとか」

    ペイジ&プラント「う~ん、、、(2人ともコメントなし)」

    筆者「じゃあブラーは?」

    ジミー・ペイジ「彼らはいいね、好きだよ。面白いポップ・ミュージックをやってると思う」
    ロバート・プラント「(ブラーの件には答えず)俺はPJハーヴェイだな。最近のアクトの中では彼女がダントツだと思う」

    筆者「じゃあプロディジーはいかがでしょう?あなた方の音楽とは全く違うサウンドの人達ですが」

    ジミー・ペイジ「おぉ、やっと議論するべき名前を出してきたな!彼らは最高だ。
    プロディジーって今のレイヴ世代にとってのパンク・ロックだよね。
    僕が好きなのはああいう野心的ななサウンド・アプローチをする連中なんだよ」
    とペイジ御大は目を輝かせ語っていたのが今も強く印象に残っている。

    ★そしてその数日後、ネットを漁っていたら、
    プロディジーは94年のシングル“Voodoo People”で(→ https://www.youtube.com/watch?v=AeSIpVjvHv0 )、

    レッド・ツェッペリンの“Whole Lotta Love”を→( https://www.youtube.com/watch?v=oaSk5vnAVJ8 )

    サンプリングしていた!!!ことを発見。

    プロディジーとツェッペリンって以前から相思相愛だったんだ、、、。


    ★最後に、こんな筆者の取材裏話も。
    添付したキース&リアムの2ショットを撮った取材(確か2009年の『Invaders Must Die』のリリース直前)の際、
    取材後に「ブログ用のカジュアル・ショットを一枚撮らせてもらっていいですか?」と恐る恐る切り出したら、
    「うん、もちろん!」と2人とも気さくに快諾。
    あの時は筆者も緊張していた(&ブログを始めたばかりで写真撮影に慣れていなかった)せいか、
    最初にシャッターを切ったショットは2人の「足」しか写ってなかった!!!

    筆者のカメラを覗き込んだ2人に「ぎゃはははは!!!」と大笑いされた、という超恥ずかしい場面に直面したのですが、

    赤面してしょんぼりする筆者に「気にすんなよ。もう一回撮りなおせばいい話じゃん」とキースに励まされ、
    再び撮りなおし成功♪したショットが上記の写真、といういきさつがあったことを今白状しておきます。
    キース、ありがとう。あの時は救いになりました。

    そんなキースをはじめ、ほんといい人達だったな、プロディジー。
    あのキースがもうこの世にいないなんて考えれば考えるほど悲しい、、、。
    “心優しいライオン”のキース、どうか安らかに眠ってください。
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