★そもそもこの騒ぎの発端は、
今週末の英Live誌(上の写真/英デイリー・メール紙日曜版カルチャー冊子)に掲載されていた、
「ノエル・ギャラガー+リアム・ギャラガーの最新インタヴュー」記事だった。
この記事中で、ノエルが現世代の若者についてコメントした際の発言。
↓
「サッチャー政権下のUKには、まだ勤労の哲学というものがあった。
失業者なら最大の関心事はまず仕事を探すこと、っていう風にね。
でも新労働党や現連合政権下の甘やかされた社会環境で育った今の若者は、
『職探し?んなもん興味ねーよ。それよりTVに出るのが先決だ!』みたいな奴らばかりだろ。
情け容赦のないサッチャー政権下で育った俺達世代は、それをバネにして優れたアートを多く生み出した。
素晴らしいデザイナーやミュージシャン達、それにアシッド・ハウス・ムーヴメントっていう風にさ。
当時の社会風潮はすごくカラフルでプログレッシヴなものだったよ。
でも今の若者達は言いたいことなんか何もないもんな。
『自分の意見を言うために曲を書けだって?ノー・サンキュー。
言いたいことがあるならTwitterで書くからそんな面倒くさいことなんかしたくねーよ』って感じだろ?
レコードを買うよりリトゥイートすることのほうが大事な今の社会って、ほんと悲しいよな」。
★この発言が、
「サッチャー=保守党支持派=資本主義の犬=昔から下層階級を搾取して私服を肥やした悪魔のようなブルジョワ層」
の固定観念を、
今も強く抱く「国中の左翼リベラル層」の神経を逆撫でしてしまったようだ。
この記事がNMEやその他の英メディアでUPされた途端、国中から猛烈な非難投稿が各SNSサイトに殺到!!!!!!
★以前、1月23日付けの本ブログでも書いたように、
昔からUKの音楽ファン(特にインディーズ好きの学生層)や知識階級&アート/メディア界の人間は、
熱烈な労働党支持者であり、左翼が多い。
有名人やセレブが公の場で、
ほんの少しでも「労働党批判」や、「右寄りと受け取れる発言」をしただけで、
国中のメディア&音楽ファン&ワーキングクラスの労働党支持者etcが寄ってたかって吊るし上げ→大バッシング!!!
という悲惨な事態になる。
場合によっては、ふとした失言が原因でアーティスト生命まで潰されたケースも、、、。
そんな過去があるので、
今回のノエル兄貴のケースも筆者は内心「やばっ、、、」と心配していたのだが、さすがは兄貴。
この騒ぎが大問題に発展する前に素早く、自身のブログで以下のような釈明文(というか反論)を掲載。
↓
「あの記事を読んでみて、えらく自分の発言が誤解されやすい書き方になっていることに気付いた。
(俺が言いたかったのは)、偉大なワーキングクラス・アートやファッション、ユース・カルチャーは、
全てサッチャー政権に対する反感から生まれてきたってことだったんだ。
決して『サッチャー政権の功績だった』っていう意味じゃなくてさ」。
このコメントがNMEなどに掲載されてから、やっと国中の左翼層の怒りも収まり始めた模様。
ふうぅ、、、一大事になる前に鎮火できてよかった。
★因みに、この最新インタヴュー、
他にも「デーモンとの和解時の会話」や「弟リアム」のこと、「オアシス再結成への可能性」のことなど、
興味深い発言はいろいろしているのですが、
今回はこの発言ばかりが槍玉に上げられ、大騒ぎになってしまった感じ。
リアムの発言も含め、記事の詳しいところはまた後日にでも~。