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    NICO光村×[Alexandros] 川上の対談について補足コラム的な文章

    NICO光村×[Alexandros] 川上の対談について補足コラム的な文章

    先日アップしたこのエントリー。
    http://ro69.jp/blog/koyanagi/107233

    さらにちょっと思ったことがあったので追加で書いてみる。
    光村龍哉(NICO Touches the Walls)×川上洋平([Alexandros])の対談についてです。

    この日、ROCK IN JAPAN
    FES.2014において、ふたつのバンドはトップバッター、そして続く二番目のアクト、というかたちでグラスステージをスタートさせてくれた。
    詳しくはクイックレポートを読んでほしいが、ともにベストヒットと言ってもいいセットリストだった。
    過去の代表曲/人気曲を満遍なく入れたセットリストでお客さんの満足度は非常に高かったと思う。とても盛り上がった。

    しかし、そんなベストセットリストにおいて、ラストに演奏された楽曲は、NICO”天地ガエシ”、[Alexandros]”Adventure”――つまり、最新楽曲だった。

    新曲のプロモーションも含めて当たり前だろう、と思う方もいるかもしれないが、それは少し違う。
    自分のワンマンライヴでアンコールでエクストラ的に、ということではないのだ。
    一本勝負のフェスのステージである。
    数万人が集まる一発勝負のステージで最新楽曲をラストにやる、という選択肢はそう簡単にできるものではないと、僕は思う。

    ただ、両バンドともにその選択をした。
    ちょっと踏み込んだ書き方をするなら、NICOと[Alexandros]が今抱いている「次のステップへ進むべき確信」とでも呼ぶべき、「自信」と「希望」がその選択を、それぞれにさせたのだと思う。
    NICOと[Alexandros]が心に秘め、音で表現している「これからのシーンを勝ち続けていく」という最前線の決意。
    そして、「であれば、今こそ新曲で勝たなくてはいけない」という健全な攻撃性。
    そのふたつの「状況」があの選択をさせたのである。

    光村と川上は同世代だ。
    対談を読んでもらえばわかるのだが、ふたりはライバルであり同志といっていい関係だ。仲もすごくいい。
    そのふたりが、そのふたつのバンドが、それぞれの「状況」に向き合い、トップバッターと、それに続くアクトとして、同じ戦い方を選んでいた、という偶然。
    しかし、それはとても大きな事実である。
    ふたつのバンドを担当してきた立場として、その前向きな戦い方がとても嬉しかった。
    そして、NICOも[Alexandros]も、その新曲がとにかく盛り上がっていた。
    それがまた、なおさら嬉しかった。

    今回の対談では、ふたりともそのことをじっくり語ってくれた。
    しょーもない話もたくさんしてくれたが、大きなライヴを終えた直後のバンドのフロントマン同士として話すべき話はなんだろう、という意味での大切な話をしてくれた。

    というわけで、絶対読んでください。
    掲載は9月13日発売予定のROCK IN JAPAN FES.2014増刊号です。
    写真も素晴らしいです。ふたりとも本当にいい顔してるんだ。
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