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    MY FIRST STORY、初の、宿命の武道館を観た

    MY FIRST STORY、初の、宿命の武道館を観た

    素晴らしい武道館公演だった。
    何がもっとも素晴らしかったのかというと、それはやはりHiroの姿がだ。

    本当に色々なことがあった武道館だった。
    5年のキャリアを総括するようなセットリストがあり、47都道府県を回ってきた思いがあった。
    Shoが登場し、ギターを弾くサプライズもあったし、Hiroが家族への思いを赤裸々に吐露する壮絶な一幕があった。

    ただ、何よりも心に残る、刻むべき残像は、この2時間半を経て、驚くほどに変わり、逞しく精悍になっていったHiroの表情と立ち姿であると思う。
    ひとりの才能溢れる若きヴォーカリストが、時代を切り開くひとりのロックスターに変わっていく過程を目撃する時間、それがこの武道館だったんじゃないか。
    Hiroの歌はこの2時間半のうちにどんどん強くなり、ひとりまたひとりとその心を撃ち抜いていった。
    その半端じゃなくエモーショナルな成長の軌跡が何より感動的だった。
    乗り越えるべきものを乗り越える瞬間、人が何かを克服して生きていく物語。
    そういうあまりに力強く尊いものがこの武道館にはあった。

    MY FIRST STORYのロックバンドとしてのポテンシャルがいよいよリアルになったライブだった。
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