感動的で楽しく、何より音楽的に豊かなライブだった。
音楽的に豊か、というのがとても大事で、この感覚はベテランバンドを除けば、僕はニコのライブでしか感じられないものだと感じている。
ライブを観るたびにこの感覚は贅沢で、ニコは正しく成長してきた素晴らしいバンドなのだと実感する。
ロックンロールとしてストイックであり、J-POPとしてメロディアスであり、近年ではブルースとしての成熟を、2010年代における革新性として鳴らしてきたニコ。
その黄金律は、彼らが歳と自信と経験を重ねるにつれて、確かなものになってきた。
安定もしているが、その一方で常に変わり続ける大胆さがあるのは、その黄金律を日々アップデートできるという4人の手応えも好奇心ゆえなのだろう。
ニコのライブはアレンジがいつも素晴らしいのだが、このツアーのライブアレンジは特にいい。
感動的で楽しいライブだったと最初に書いたが、それは端的にいうならアレンジの素晴らしさが教えてくれるものだ。
ダイレクトなメロとビートで踊らせるのが今のシーンの相変わらずのど真ん中だが、ニコの戦い方は今も来年も何年後も変わらず、ロックのスタンダードとして有効であり続ける。
頼もしいし、彼らのライブを何度も観たくなるのはそのへんに理由がある。
いいライブでした!
NICO Touches the Walls、NHKホール2日目、これはいいライブ! 本当によかった!
2017.04.02 20:05