迷いなく我が道を行くロックを観ていると、自分のなかで、正しいロックの針がすっと真ん中に戻る感じがする。
オーラルはまさにそんな正しい道を信じて突き進んでいるバンドだと改めて思う。
最初からそうだったわけではないと拓也は話していたが、迷いながら苦しみながら手にした正しさだからこそ、
そしてその道のりが楽曲から伝わってくるからこそ、オーラルのライブには徹頭徹尾貫かれたメッセージがある。
お客さんは楽しそうに踊っているが、どこかストイックというか、真剣に踊っているというか、緩さがないというか、ひたすら一直線に楽しんでいる。
そんなところにオーラルの素晴らしさがあるのだなと思う。
今日はツアーファイナルだったが、4人にはすごい自信がみなぎっていた。
完璧な戦いを続けてきたことがもたらした自信なのだろう。
音に色気がにじみ出ているように感じたし、そうやって着実に成長していけるバンドのパフォーマンスは何度観てもいいものだ。
そして、最後に歌われた新曲を聴いて、拓也は自分が歌うべき光景をまたひとつ見つけられたのだなと思った。
トントン拍子でシーンを駆け上って行くオーラルではあるが、実際には一歩一歩歩きながら、ひとつひとつ自分にやれることを見つけている。
その実直さこそが、僕がオーラルを信じられる理由なのだ。
THE ORAL CIGARETTESのワンマンツアーファイナル、新木場スタジオコースト公演を観て思うこと
2017.12.06 22:00