Bjork 『バイオフィリア』ライブドキュメンタリーの世界初上映を観た。Bjorkも来た!

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現在NYではトライベッカ映画祭が開催中だが、その中で、ビョークの『バイオフィリア』のライブドキュメンタリー『バイフォリア・ライブ』が世界初上映された。

ちなみに、現在その舞台裏を描いた『ビョークxアッテンボロー〜バイオフィリア・ドキュメンタリー』がDVDで発売中。
http://www.sonymusicshop.jp/m/item/itemShw.php?site=S&ima=4601&cd=SIXP000000017

この作品は、そのDVDの中では出てこなかった、純粋にライブを捉えた作品だ。

2011年6月にマンチェスターで始まったこのツアーは、2013年9月まで2年間かけて、一都市で数日間行うというこれまでビョークがやったことのない方法でお行われた特別なライブだった。アルバムが出て、アプリがあって、特別なライブがあって、舞台裏ドキュメンタリーがあって、どこまで広がっても、深く深く探求し続けることができる壮大な宇宙のような作品だった。

最終日前日ロンドンの模様を収めたこのドキュメンタリーの素晴らしいところは、その壮大な世界観を、やはりビョークのボーカル、パフォーマンスの素晴らしさを、まず中心でドカンと捉えていることだ。

私は、このツアーはマンチェスターとNYにおいて3回観たけど、それなのに、その記憶とは、また全く別の方法で圧倒されっぱなしだったのだ。隣りに座っていた男の子にライブでも観たと言っていたので、「これ生で観たらすごかったでしょ。うらやましい」と1曲目が終わった瞬間に言われたけど、「いや、これはこれで別の意味で凄まじいから心配しないで」と即座に答えた。

ノドの手術をして以来絶対により良い声になっているとしか思えない、キャリアにおいても最高と言えるその声の隅々がこの映画だったら余すことなく堪能できるし、その表情から、体の動きまで、じっくり至近距離で観ることができる。それはそれでもの凄まじい生命力なのだ。1曲目が終わった瞬間に、映画館の観客も大拍手でそれは最後の最後まで続いた。ビョークが一緒に観ていたからじゃなくて、思わず拍手が出てしまうひとつひとつのパフォーマンスだった。

今回のアルバムは、アプリや映像も凝っていたわけだけど、この中でも、それはライブでもアプリでも観たことのない方法で、しかしライブ映像を邪魔しない程度に最小限にしかし最も有効な方法で使われていたのが、素晴らしかった。

映画が終わった後は、大歓声、大拍手だったが、監督のNick FentonとPeter StricklandとビョークのQ&Aも行われた。

ビョークは観客からの、なぜアッテンボローを起用したのかとか、特別に作られた楽器はビョークが発注して作ったものなのか、どこからか見付けたのかなどの質問に答えた。

中で、アプリはこの後もまた開発するつもりか、という質問があって、新たな開発はしないけれど、莫大な寄付をしてくれた団体があって(スウェーデンだったか?)、その資金のおかげで、アプリをさらに発展させることができるということ。そして、すべての学校でアクセスできるようにするということ。一番アプリで売り上げがあったのは、実は開発途上国から、iPhoneは持っていないため、アンドロイドでのアクセスだったそうだ。それが彼女にとっては個人的なビクトリーだと言っていた。

またこの日着ていた衣装もダフトパンクも顔負け、全身ツタンカーメンみたいで凄かったが(手袋までつながっていた)、彼女の衣装にレディー・ガガがインスパイアされたはずと言った観客がいて会場爆笑。ツアーの服を主にデザインしたのはIris Van Herpen(ジャケ写の服もそうです)。また、ツアー中には、様々なデザイナーの服を着ていて、コーラス隊の服を作ってくれたのは、threeASFOURだそう。この日の黄金の衣装は、私はビョークが何と言ったか聴き取れなかったのですが、ツイートで教えていただきました(ありがとうございます!)。マラヤン・ペジェスキーだそうです。かの有名は白鳥の衣装を作った人です!

この映画DVDになるのかどうか分かりませんが、絶対なると思いますので続報を楽しみにお待ちください。ただ映画館のスピーカーで大音量と巨大映像は溜まらなかったです。ビョークをこれまで観たことのない方法で観れて聴けるものすごく貴重な体験だった。これだけキャリアが長く何度もライブも映像も観て来ているけど、改めてその凄まじさを体感する映画だった。
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