ウッドストック50周年が電通をフェスの開催妨害と資金横領で告訴。勝手にキャンセルを発表し、出演者にオリンピック出演を示唆しフェスを妨害していると語る。

ウッドストック50周年が電通をフェスの開催妨害と資金横領で告訴。勝手にキャンセルを発表し、出演者にオリンピック出演を示唆しフェスを妨害していると語る。

出資者も、プロダクション会社も去り、開催が厳しくなっているウッドストック50周年。もう時間がないという時に、なんと今日電通を訴えた。TMZがレポートしている。
https://www.tmz.com/2019/05/09/woodstock-50-sues-investor-sabotage-theft-money-festival/

訴えの内容は、フェスが開催できないように妨害行為をしているというのと、資金の横領だ。

Pitchforkによると、ウッドストック50周年は、電通が、「安全を危惧して何の予告もなく撤退」。さらに「フェスの銀行口座から1780万ドルを横領」と訴えいている。さらに、「出演者に連絡を取り、フェスが実現しないように働きかけている」とも。具体的には、「フェスの出演をやめれば2020年の東京オリンピックへの出演を考えると示唆している」というのだ。証拠もあると言っている。それらはすべて違法行為であり、フェスの開催を妨害していると。そのため、ウッドストック50周年は、今日NY州の最高裁に訴えの書類を提出したそう。
https://pitchfork.com/news/woodstock-50-co-founder-says-investors-illegally-swept-dollar17-million-asked-artists-to-drop-out/

元々ウッドストック50周年は、実現にこぎ着けるためには、今週の金曜日までに3000万ドル(約34億円)を工面する必要があると、ラング本人が言っていた。訴訟を起こしている時間はあるのだろうか?と思うが、TMZによると、電通がその資金を返せば、フェスは開催できると言っているそうだ。

またローリング・ストーン誌によると、ラングは訴訟を起こす前に、電通に不正に取った1780万ドルを返金するようにと手紙を書いていたそう。それに対して電通は、「自分達で投資した資金を返金してもらっただけ」と返信していたそうだ。

ただ、資金のみならず、チケットの発売をするために問題となっていたのは、観客の安全や衛生を確保し、NY州に会場の使用許可をもらうことだった。ローリング・ストーン誌によるとその許可も降りていないと。
https://www.rollingstone.com/music/music-news/woodstock-dentsu-aegis-legal-filing-833397/

プロダクション会社については、元々VIPだけを扱うことになっていたCIDエンターテイメントが、すべてを手がけるとラングは語っているが、現時点ではCIDは、それを正式には発表していない。コーチェラを手がけるAEGや、ロラパルーザを手がけるC3はすでに断っているそうだ。

またアーティストは、全員が沈黙という状態だが、ビルボード誌によると、まだラングへの希望を捨てていないようで、どうなるのか見守る体制だということ。彼から正式にキャンセルと言われるまでは、出演するつもりでいるようだ。
https://www.billboard.com/articles/business/8510631/woodstock-50-agents-artists-michael-lang-revive-festival

Variety誌によると、来週月曜日にNY最高裁で審問が行われるそう。
https://variety.com/2019/music/news/woodstock-50-new-york-court-hush-investors-dentsu-1203210128/
中村明美の「ニューヨーク通信」の最新記事
公式SNSアカウントをフォローする

最新ブログ

フォローする