フー・ファイターズのドキュメンタリーを観た!&ホールのドキュメンタリーも。

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昨日アメリカでフー・ファイターズのドキュメンタリー映画”Back and Forth"のプレミアがあった。


監督は、ホロコーストについて描いたドキュメンタリー”The Last Days"でアカデミー賞を獲ったJames Moll。しかし、始まってみれば、割とありがちな、昔の映像や写真が紹介され、関係者達がその当時を振り返って語るという形で、あ、またこのパターンかとちょっとがっかりしたのだけど、そんなありきたりの形で全然構わないくらいいざ観始めたらやっぱり内容がすごく面白かった。当たり前か。


話はデイヴ・グロールがニルヴァーナに入るところからから始まり、最新作の『ウェイスティング・ライト』制作現場の模様までしっかりと収められていて、簡単に言ってしまえば、今発売中の最新号のロッキング・オンが、そのまま映像化したというような感じなのだ。


だから、デイヴが45ページで語っているフー・ファイターズの始まりだった「1本のカセットテープ」も出てくるし、おおおこれか!と思い、また、最新作のレコーディングで、クリス・ノヴォセリックを呼ぼうと思った瞬間から彼が部屋にやって来て音を鳴らす感動の瞬間まで、語られていたことが見事映像かされている、というものなのだ。


もちろん究極的には人間物語が映し出されているので、残酷なことも、痛々しい瞬間も収められている。例えば、ドラムのテイラー・ホーキンスがODしたことなども。彼はSPIN誌のウェブサイトでだからこの映画は公開して欲しくなかったと語っているのだが。しかしそういう暗黒の部分をセンサーすると作る意味がないし……(このサイトで予告編も観られます)。
http://www.spin.com/articles/taylor-hawkins-miffed-about-candid-foo-fighters-doc


実は、この上映会は開始直後から技術的なトラブルがあり、一部観れないシーンがあった。しかも、そのシーンというのが、カートがODした直後からで、デイヴのナレーションが入り、「一体どうすればいいのかわからなかった」という部分で突然壊れ、その言葉が500回くらい繰り返されて画像が消えて、なおった頃には、もうカートは亡くなっていて、フー・ファイターズが始動していた。つまり、カートの部分が丸々観れなかったのだ。偶然にもこの日はカートの命日……。カートは出たくなかったのかもと思ったのは、もちろん考えすぎだが……。


ドキュメントはバンドが解散するのではというような瞬間もしっかり映されているし、かと思えばデイヴのユーモアが必要な時に飛び出して笑いを提供してくれる。あんまり話さないほうがいいと思うけど、デイヴの娘さんが超かわいくていい味出していたりする。それから、中々聞いただけでは実際はイメージがわかないレコーディング風景を観れるのはやっぱり貴重だった。というわけで、見所は満載だ。日本でも何らかの形で観られるようになると思うので、それまでは最新号を読んでイメージを膨らませてください。


ちなみに、実は先週あたりまでNYで映画祭があって、そこで、ホールのドキュメンタリーも観たばかりだった。”HIT SO HARD”というドキュメントで、これはホールのドラマーだったパティが何も考えずに長年撮っていた映像が元になった作品。物語も、彼女の人生を軸にしていたので、少しテイストが違い、これはこれで面白かった。しかし、観ながら、どうしてあの時代あんなに怒りに満ちていたんだろう。痛々しかったんだろうと、当時を思い出してしまい2、3日考えこんでしまった。それだけリアルだったということなのだが。そして、実はその数日後にインタビューすることになっていたシアトル出身のフリート・フォクシーズのことなどを思い、時代はやっぱり変わったんだなあとも実感した。


この作品にもカートの映像がたくさん出て来て、とりわけフランシスと遊ぶ映像が大量で、貴重なんだけどそれはなんとも言えなかったなあ。コートニーが赤ちゃんをだっこしながら、「この子を私を置いていかないよね」と無邪気に何度も繰り返すシーンがあったりもして。


ちなみに2本とも日本でのライヴ映像もたくさん出て来ました。


実は今年は、キャメロン・クロウが監督したパール・ジャムのドキュメンタリーも、夏に行われるパール・ジャムフェスで上映される予定。グランジ・バンドならドキュメントを作れ、みたいな年になっています。
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