いよいよフォーリミの新章が始まる。
完成直後に音源をもらってから、かれこれ1ヶ月以上聴きまくっているが、まったく飽きない。CDをゲットした今も、歌詞を凝視しながらガン聴きしている。そして1曲ごとにワクワクしたり感動したり笑ったり拳を握ったり、している。
現在発売中のROCKIN'ON
JAPAN別冊付録「フォーリミ夏期集中講座」でも書いたけど、フォーリミを形作っているのは「過去」の記憶と「未来」への思いだ。積み上げてきた過去を足場にしながら、得体のしれない未来に向かって飛び込んでいく、そんなバンドの姿を、彼らは作品にして残し続けてきた。それはこの『eureka』でもそう。しかし、そこで歌われる未来の景色は、これまでのそれとはまったく違う。
“swim”でGENは《信じろ
未来を》と歌っていた。それは聴く人に向けてのメッセージであると同時に、彼が自分自身に言い聞かせるような言葉でもあった。しかし『eureka』で歌われる未来は、もっと明るい、希望に満ちた大きなものだ。1曲目”Horizon”でも最後の“eureka”でも、歌われるのは朝日が昇る光景だ。世界を眩しい光が照らし出す、その光のほうへと、フォーリミは全力で駆け出していく。『eureka』はまさにその瞬間を記録したアルバムだと思う。
自信満々というわけではないだろう。彼らは自分たちを奮い立たせて、確かな信頼とともに新しい朝に飛び込んでいく。では彼らを奮い立たせる信頼とは何か。それはいうまでもなく、フォーリミを愛し、支えるすべての人、つまりあなただ。このアルバムでフォーリミが描く大きな未来の希望、それは同時に、フォーリミに賭けたひとりひとりの未来の希望でもある。だからフォーリミは大胆に、ドラマティックに、自らを進化させていくのだ。
1ヶ月以上聴きまくった結果、僕はじつは『eureka』の先にもっともっと最高の何かが待っているのではないかという気分になっている。早くももっと欲しくなっている。このアルバムには可能性しかない。その可能性がどんなふうに実を結ぶのか、その設計図が『eureka』にはゴロゴロ転がっている。その意味でこれは未来のフォーリミのプロトタイプだ。彼らの目の前には未完成の未来が広がっている。
9月30日発売のJAPANでは、「フォーリミ夏期集中講座」につづいてメンバー全員のインタヴューでアルバムを読み解きます。写真にも注目です。上の写真はそのヴィジュアルのヒント。