『自分の事ばかりで情けなくなるよ』はとってもクリープハイプな映画だ

『自分の事ばかりで情けなくなるよ』はとってもクリープハイプな映画だ

尾崎世界観原案、松居大悟監督の映画『自分の事ばかりで情けなくなるよ』の試写を観た。

クリープハイプの楽曲はどれも、物語をちゃんと感じさせるところが好きだ。物語を「見せる」のではなく「感じさせる」というのが大事で、たとえば“蜂蜜と風呂場”に描かれるドラマの背景にはどんな時間が流れているのかとか、“ラブホテル”のふたりはどうやって出会って別れたのかとか、聴いているとついつい想像してしまう。そこに聴き手が入り込んで、いつの間にか自分の物語になってしまう。

一連のミュージックビデオを観てもそう思うけど、松居監督はクリープハイプの物語に入り込むのがすごくうまい。入り込んで自分の物語にするのがうまい。クリープハイプの曲の奥底に流れる切なさや歯がゆさや生々しさを、静かな映像でむき出しにしてしまう。

この映画で松居さんがやっていることは、クリープハイプを聴いて僕たちがやっていることと同じだ。そういう意味で、この映画はすごくクリープハイプだなあ、と思った。公開されたらまた観に行こうと思う。

公式SNSアカウントをフォローする

人気記事

最新ブログ

フォローする