本棚のモヨコ『安心のテーマ』が好きな理由

本棚のモヨコ『安心のテーマ』が好きな理由

北海道・札幌出身の5人組、本棚のモヨコ。今日11月13日、2ndミニアルバム『安心のテーマ』が発売されました。

前々からいい、いいと言ってきましたが、今回のミニアルバムもいいです。札幌ベースなのでそれ以外の地方の人にとってはまだ観る機会も少ないのが惜しいのですが、いいバンドです。

とりあえず、自主制作限定シングルとしてタワレコ札幌ピヴォ店だけで販売された“夢子とアンダーグラウンド”。

このビデオ観るとわかることがひとつあって、それはモヨコがゆるふわポップなバンドというだけではない、ということ。ヴォーカル・ギターの森脩平の表情には、やっぱり絶対的な欠落がある。それを象徴するのが、このすごく疾走感のある楽曲の最後で歌われる《死にたい夜もあるから
寂しい夜もあるから》というフレーズ。彼が「夢」をテーマに歌をつくり続けるのも、たぶんその欠落があるせいだろうと思う。

でもこの『安心のテーマ』は、すでにそこから一歩先に進んでいて、とくに4曲目に収録された“クズの魔法使い“はすごく力強い。

《あなたが憎んだ世界でも強く色付ける一言が
ウソでもいいのさちょっと欲しいだけ》

《キラリ光れ クスリ笑え
何度も転んでも 何度傷付いても
僕はこれからさ
僕はまだやってやるさ》

クズの魔法使い、というのは歌詞を書いている森のことだろうし、ここで歌われるとけない魔法というのはポップ・ミュージックのことだ。クズでもウソでもニセモノでも俺は魔法使いだ、というこの歌には、これからまさにポップ・ミュージックを武器に世界と渡り合おうというモヨコの決意が込められている、と思う。
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