【本日フラゲ日!】back number『ラブストーリー』発売カウントダウン全曲レビュー ! その12

【本日フラゲ日!】back number『ラブストーリー』発売カウントダウン全曲レビュー ! その12

※3月26日発売、back numberのニューアルバム『ラブストーリー』を、発売日までカウントダウンしながら1曲ずつレビューしていきます。

このスタジオパフォーマンスの動画もいいね。

いよいよ、明日発売です。ということは今日は店着日。聴いてください。
そんなわけで、最後の1曲です。

M-12 ”世田谷ラブストーリー”
昨日の“頬を濡らす雨のように”のレビューでも書いたが、このラスト・トラックから感じる「たどり着いた」感はすごい。いつもの町並みを流れていく時間をシンプルに追いながら、そこに生まれる小さな感情の種を大事に育てていくような、穏やかで、でも強いミドル・チューン。主人公の「僕」は「君」を今日こそは家に誘おうと思っていたのに言い出せず、彼女は終電で家に帰ってしまう。遠くなっていく「君」を思って切なくなるのだが、最後には《もう終電に間に合うように送るようなヘマはしない/もうしないからさ》と決意する。ここで歌われているのはウジウジした男のわがままなどではなくて、後悔を乗り越えてもう一度未来に手をのばそうという意思だ。今ものすごく大げさな言葉で書いたが、本当にそういうことなのだ。そんな恋愛未満の気持ちの動きを、ダイナミックなドラマにおいてではなく、この淡々とした日常感の中で歌うことが、清水依与吏にとっての「ラブストーリー」なのである。清水はこの歌を「ちっちゃな歌」と言っていた。確かに、ここで歌われている情景の半径は小さい。だが、その小さな半径を、どこまでも大きな「ストーリー」として描くことができるバンドが、back
numberだ。おそらくアルバムを聴いた誰もが、最後のこの曲まで来たとき、空気がすっと澄んで、目に映るものが少しだけ美しく見える感覚を味わうだろう。


アルバム発売まであと1日!
明日は改めて、アルバム全体について書こうと思います。

↓これまでのレビューはこちら。
M-1 ”聖者の行進“
http://ro69.jp/blog/ogawa/98879
M-2 “繋いだ手から“
http://ro69.jp/blog/ogawa/98907
M-3 “003”
http://ro69.jp/blog/ogawa/98928
M-4 “fish”
http://ro69.jp/blog/ogawa/99019
M-5 “光の街”
http://ro69.jp/blog/ogawa/99093
M-6 “高嶺の花子さん”
http://ro69.jp/blog/ogawa/99163
M-7 “MOTTO”
http://ro69.jp/blog/ogawa/99252
M-8 “君がドアを閉めた後”
http://ro69.jp/blog/ogawa/99267
M-9 ”こわいはなし”
http://ro69.jp/blog/ogawa/99277
M-10 “ネタンデルタール人”
http://ro69.jp/blog/ogawa/99324
M-11 “頬を濡らす雨のように”
http://ro69.jp/blog/ogawa/99325
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