え、これ初日だよね？ ファイナルじゃないよね？とあの場にいた誰もが思ったに違いない。先週発売されたばかりのシングル『DAY TO DAY』のリリースツアー「FREE ROAD TOUR」の紛れもない初日、渋谷クラブクアトロ。『DAY TO DAY』の曲をはじめ、最新楽曲群を要所要所に配しつつ、初期曲もごく自然に盛り込みつつ、テナーのソリッドなロックそのものが怒濤の祝祭感の原動力になっていく、そんな一夜だった。

「キレッキレだよね、初日から。みんなもキレッキレですか？」（ホリエ）
「嬉しくなったもんね、みんなのキレッキレ具合に」（シンペイ）
という言葉にも、初日離れ（？）した充実感が滲んでいた。

この日のテナーはMCも絶好調。2日前に出演したばかりのBRAHMAN主催「尽未来際～尽未来祭～」のこと。18年前にホリエ＆シンペイが上京して初めてクアトロで観たマンサンのライヴのこと。ホリエがライヴ中に「俺たちストレイテナーっていいます！」と名乗るタイミングのこと。幾度もトークが脱線するたびに「はい一回戻して！」とOJがきれいに話をぶった切るのも含め、そのすべてがロックバンドのライヴというドラマの一部になっていく感じが痛快だった。12月19日の新木場STUDIO COASTまで続くツアーはまだ始まったばかり。ネタバレは最低限に留めつつ、初日の模様は後日レポートするのでしばしお待ちを。（高橋智樹）