新世代の才能がせめぎ合うーースペシャ列伝、15周年ツアーファイナルを観た


今年で15周年を迎える「スペースシャワー列伝」の記念ツアー、そのファイナルとなる東京・赤坂BLITZ公演。出演者は、全国8会場をともにサーキットしてきたフレデリック、夜の本気ダンス、My Hair is Bad、雨のパレードの4組に加え、東京公演のみ参戦のオープニングアクト・TRY TRY NIICHE。

音楽性やバンド編成は異なるが、これからのシーンに風穴を開けようとする熱い思いにおいては共通するものがある強力なラインナップ。今月2日にメジャーデビューを果たした雨のパレード・福永が「これからの世代を引っ張っていけるようなアルバムを作れた」と告げれば、同9日にメジャーデビューを控えた夜ダン・鈴鹿が「新しい時代を引っ張っていくのは俺たち」と言い返し……と、確かな自信に裏打ちされた両者の迷いのない言葉が、実に頼もしかった。

愛と情熱が溢れまくったMy Hair is Badのステージも、来場者の心に強烈なインパクトを与えたはず。

そして。トリのフレデリックが、「列伝ツアーで勝ちたいって思ってたけど、終わってみれば誰よりも幸せでした!」と無邪気に喜びを爆発させるシーンもまた、よかった。今回は兄貴分ということで、大きなプレッシャーもあったのだろう。終盤では、ともに全国を回ってきたバンドやスタッフへの感謝の言葉を告げた三原健司が、感極まって声を詰まらせるシーンも。

アンコールの4組入り乱れてのセッションまで、終始にわたって瑞々しいエネルギーと温かな祝祭ムードに満ち溢れた4時間の模様は、後日アップのレポートで詳しく書きます。(齋藤美穂)