紆余曲折の10年を経て、最高の季節を迎えていることがビシビシ伝わる、ソールドアウトのZepp DiverCity。今年の3ヶ月連続シングルのみならず、強力な新曲までを織り交ぜて2時間半を駆け抜けるセットだ。

這いつくばって掴み取ったサウンドを鳴らし、言葉を疑ってその向こう側に突き抜けるための言葉を探す。彼らの歌はただ真っ直ぐ胸に突き刺さるというよりも、大きなカエシの付いた銛か釣り針のように、刺さって抜けなくなる歌だ。それを培う10年が滲み、盛大なシンガロングで祝福される一夜だった。

そしてニューアルバム『27』と新たな全国ツアーの発表。映像告知のあとに、渋谷龍太はちょっとした告白で笑いを誘っていたのだけれど、その辺りも含めて、後日アップのライヴレポートを書きます。（小池宏和）