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    ビョーク、絶賛DJ中! こ、これはまるで……@日本科学未来館

    ビョーク、絶賛DJ中! こ、これはまるで……@日本科学未来館
    今日から日本科学未来館でスタートした「Björk Digital―音楽のVR・18日間の実験」、そのオープニング・パーティーで、現在ビョーク本人がDJ中!

    以下ネタバレあるので、明日参加する方はご注意ください。

    先日まで屋久島にいたそうだが、まさにそんな原始の森を彷彿とさせるオープニング。木々のオブジェ、高い天井では巨大な地球が回り、鳥のさえずりが聞こえる。
    そして、次第に音楽は日本の民謡に。なんだかこの感じ……と思っていたら、「盆踊りみたい」という声が隣から聞こえて、やっぱり私もだけじゃなかったんだ、と安心してしまった。
    とっても懐かしい、日本人にとっての原風景とでもいうか。これが、ビョークからの日本へのオマージュなんだな。

    あ、今度はどこかまったく違う国の、民謡みたいな歌に変わった。
    と思ったらやがて、さっきまで展示室で観ていたような斬新な実験性に溢れた、エレクトロニックな音楽に。先がまったく見えなくて、自由すぎて面白い。

    それにしても、音楽とVR映像との実験「デジタル・ビョーク」は、本当に感動した。
    360度VR映像や、ビョークの口の中に入る疑似体験、そして“Not Get”の迫力といったら! ビョークならでは斬新な美しさ、パーソナルな親密性と解放感がある。

    これは、彼女が言うようにミュージシャンの表現をとても大きく広げるだろうし、リスナーの音楽体験を拡張させる。
    あるいは、もしアンディ・ウォホールやジャン・コクトーやダリのようなマルチ・アーティストたちやディアギレフなんかがこんな技術を知ってたらどうなっていたんだろう、と想像するととてもわくわくする。

    今は、ゲームとAV業界の需要が中心だというVR技術は、これから医療機関や教育やあらゆる現場で人々に幸福な感情をもたらすことができるようになるだろう。その様子がリアルに目に浮かんで、なんだか涙が出そうになった。

    テクノロジーの進化はいい面ばかりではもちろんないが、そこには確かに希望がある。というビョークの言葉が、今回の3曲のVR映像を見てよくわかった。しかも、これが完成じゃないらしいし。

    「ビョーク・デジタル」、ぜひ体験をお勧めします! 他にも、彼女の20年間のミュージック・ビデオの歴史が7.1chサウンドと大画面で楽しめるコーナーなどもあり。(井上貴子)
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