「あのランダムで予測つかないカット割り的な手法も、今実際に自分が普通に生活している生身の感覚を反映してるだけなんだよね。
心理状態については、そのときの自分のメンタルが投影されてる部分もあると思う」
2021年UKシーン最良の成果と言えば、ドライ・クリーニングやブラック・カントリー・ニュー・ロード、スクイッドらのデビュー・アルバムが、批評的にも商業的にも大成功を収めたことだろう。
「New Weird Britain」とも称される彼らは文字通り奇天烈(weird)なオリジナリティに溢れた最新鋭のポスト・パンク勢であり、売れ線とはかけ離れたそれらが全て全英トップ5入りを果たし、アメリカでも久々に注目されるUKインディの潮流となったのだから痛快だ。
中でもこのドライ・クリーニングのブレイクは最大の驚きだった。実験的インストに明け暮れていたオタク気質の男3人が、音楽経験ほぼ無の美大講師をボーカルに迎えたところで、一体誰が逆転の発想的フックに満ちたキャッチーなウィアード・ポップ作『ニュー・ロング・レッグ』を、“Scratchcard Lanyard”のような究極のキラー・アンセムを生み出せると思っただろうか。
でも彼らは見事やってみせたのだ。その謎に迫るべく本誌初インタビューをお届けする。(粉川しの)
ドライ・クリーニングの記事は、現在発売中の『ロッキング・オン』3月号に掲載中です。ご購入はお近くの書店または以下のリンク先より。