昨日のパティ・スミスのライヴが素晴らしかった。
前日は仙台公演ということで、実際に見てきた被災地の様子が相当インパクトがあったらしく、何回もそれについて言及してた（あとプッシー・ライオットについても何回も言及していた、やはり）。
ただ、メッセージ性の強いライヴではあったが、それがおしつけがましいものにはまったくならず、「世界中の人間が苦しい状況に立たされているが、そんな苦境を跳ね返せる力は人間にはある」という、わかりやすい観点から力強くロックンロールした彼女のパフォーマンスは、エンターテインメントとしても極上のものだった。
なによりも、彼女自身が終始笑顔だったのが印象的。

昨年の『バンガ』の曲を中心に、”ビコーズ・ザ・ナイト”や”グロリア”など人気レパートリーを盛り込んだセットも最高。
普段、洋楽のライヴ、しかも、わりと年配の客が多いベテラン・アーティストのライヴではあまり合唱とか巻き起こらないんだけど、昨日のＡＸに集まった観客の盛り上がりは別格。
レニー・ケイのギターも冴えまくっていたし、オーディエンス全員が最高のロックンロール・ショウを心身から楽しんでいるようだった。
自分も歌いまくった。（内田亮）