エディ・ヴァン・ヘイレン、亡くなる

エディ・ヴァン・ヘイレン、亡くなる
彼が登場した時、ロックのギターの歴史が変わると思った。
センチメンタリズムと常にワンセットでロックの主役に君臨してきたギター、そこにセンチメンタリズムとは遠い、全く新しいタイプのギタリストとして彼は突然現れた。それは鮮烈なデビューだった。
これから彼に続く若いギタリストが次々に現れ、ロックのギターの歴史は変わる、本当にそう思った。
それから四十年以上、結局彼はずっと1人のままだった。彼のようなギタリストは出てこなかった。それほど彼はオリジナルな存在なのだ。
何度も書いていることだが、彼のギターには独特の暴力性がある。怒りや絶望を根拠にする暴力性ではなく、無根拠な暴力性、まさにセンチメンタリズムなき暴力性だ。それが僕にとってのエディ・ヴァン・ヘイレンだった。誤解を招く言い方かもしれないが、その無根拠なところが痛快だった。かけがえのない才能が失われてしまった。悲しい。
ご冥福をお祈りします。
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