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    DIR EN GREYのシングル「詩踏み」を聴いて思ったこと

    DIR EN GREYのシングル「詩踏み」を聴いて思ったこと
    4日前にリリースされたDIR EN GREYのシングル「詩踏み」だが、この手応えを聴いた人達と確認し合いたい。

    まず、ざっくり言うと最近のDIR EN GREYは、ここ10年以上に亙る複雑化と構築美の流れから大きくシフトチェンジして、肉体的なサウンドへの回帰、ストレートな歌メロの奪回へと進んでいる。
    そこへ「TOUR14 PSYCHONNECT -mode of "GAUZE"?-」「mode of VULGAR」など旧アルバムをテーマにしたツアーを活動に取り入れることによって、DIR EN GREYはさらに過去と現在をメビウスの輪のように繋ぎ、その一端や一断面ではなく「全て」がDIR EN GREYなのだということを提示しているように思える。

    そして今回のシングル「詩踏み」。
    この曲は、そうした最近の「過去と現在の総括」的なモードとは違う、全てを突き破って新たな弾を放つような鋭さと鮮やかさがある。
    ここ数年のシングルには明らかに無かったタイプの曲だが、DIR EN GREYの曲でしかあり得ない強烈な独自性、記名性に貫かれている。

    メビウスの輪は、回りながら「その先」へ動いていたんだということがはっきりと示されたシングル曲だと思う。


    アルバム『ARCHE』で僕が最も好きな「空谷の跫音」が、SUGIZOのヴァイオリンによるコラボでさらに素晴らしいものになってカップリング収録されているのも非常に嬉しい。
    ジャケのアートワークも秀逸だと思う。
    素晴らしいシングルだ。
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