小沢健二をフジロックで観た、というタイトルを打っただけで若干の違和感がある。
オザケンが本格的ロックフェスに出るのは初だし、何万人もの前で歌うのも初だ。
新曲と新しい世界観を大盤振る舞いで披露した単独公演とは違って、スチャダラパーが参加しての1曲目「今夜はブギーバック」から始まる、『LIFE』以降の代表曲のオンパレードだった。
スカパラを交えた大所帯のバンドと白で揃えた衣装を着たオザケンは、それらお馴染みの曲をひたすら一所懸命、誠実に歌う。
それに終始した、全力疾走のようなライブだった。
思い入れをもって集まった客もまた、感情が全力疾走するような、あっという間の1時間だった。
ホワイトステージは満杯で、入場規制がかかっていた。
コーネリアスと小沢健二が続く今日のタイムテーブルは、ありえない奇跡でもあり、忘れられないメモリアルでもある、あまりにも特別なものだった。
小沢健二をフジロックで観た
2017.07.29 22:51