ロック・リフ魂で燃え上がったジョー・ペリーのソロ初来日公演! なんとアンコールではマブダチ、ジョニー・デップも登場

ロック・リフ魂で燃え上がったジョー・ペリーのソロ初来日公演! なんとアンコールではマブダチ、ジョニー・デップも登場 - pic by 斉藤美春pic by 斉藤美春

ジョー・ペリー、なんとソロとしての初来日! でも、最近観たことがあるような……と思ったら一昨年の両国でのクラシックロックアワードのスーパー・セッション・パフォーマンスに出演していたからで、本当にその精力的な活動ぶりはありがたいばかりだ。

エアロスミスとしては「さよならツアーになる(かも)」と触れ回られていたツアー「エアロ・ヴェデルチ・ベイビー!」で昨年ヨーロッパと南アメリカを回って、アメリカではフェスやテレビ出演を果たした以外には中座したままになっている。ただ、来年の夏にエアロスミスとしてラスべガスでの定期公演を開催することをバンドは先頃発表している。

いずれにしても、エアロスミスの空き時間にはソロに勤しむことの多いジョーは、今年に入ってオリジナル・ソロ・アルバムとしては3作目となる『Sweetzerland Manifesto』をリリース。ハリウッド・ヴァンパイアーズとしてのツアーも初夏にアメリカとヨーロッパで行いながら、自身のソロ公演もアメリカ東海岸で敢行。そしてついに日本上陸となったわけだが、その活動の旺盛ぶりも見事だし、ライブもあまりにも充実したロックンロールとなっていて素晴らしかった。

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演目はファースト・ソロからの楽曲から最新作まで、そしてエアロスミスのナンバーも惜しげなく縦横無尽に取り上げていくもので、演奏する曲のオーダーについては、気分に向くリフを鳴らすだけとしか説明のしようがない。実に粗っぽくもダイナミックなパフォーマンスになっていたし、リフとブギで押しまくりなところが自身の身上にどこまでも忠実で、その音に浸りながらただひたすらに痛快だった。それにパフォーマンスそのものがどこまでも引き締まった素晴らしいものだったので、なおさらこのロックンロール魂がよく引き立っていたし、ジョーは本当にリフを糧に生きているんだなとつくづく思わせてくれるところもまた感慨深かった。

メンバーはハリウッド・ヴァンパイアーズからベースのクリス・ワイズとキーボードのバック・ジョンソン、エアロスミスからはブラッド・ウィットフォード、ドラムは新作に参加したデイヴィッド・グッドスタイン、そしてボーカルは同郷ボストンよりエクストリームのゲイリー・シェローンという布陣。もちろん、折に触れてジョーもボーカルを取りながら、のっけからジョー・ペリー・プロジェクトとしての"Let the Music Do the Talking"、エアロスミスの"Toys in the Attic"、ジョー・ペリー・プロジェクトの"East Coast, West Coast"、エアロスミスの"Pandora’s Box"、ファースト・ソロからの"Shakin’ My Cage"、最新作からの"Aye, Aye, Aye"と手当たり次第に放ってくるという展開だったが、本編の内容についてはソロとしてのジョー活動の輪郭がしっかり浮かび上がってくるところが絶妙な按配だった。

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また、近く新作『Sweetzerland Manifesto』のアナログ盤も出すようで、それにのみ収録するという"Fortunate One"や"Quake"などを今回の来日で初めてライブで公開することにもなった。本編の締めは"Walk This Way"となったが、スティーヴン・タイラーの至芸ともいえるこのボーカルをなんとジョーがヴォコーダーで披露するという飛び道具も用意していて、ファンをどこまでも楽しませてくれるおもてなしとなった。

アンコールで舞台に戻って来ると、ジョーは「今から帰るのはやめた方がいいと思うよ」と意味ありげに宣言してから、これもまたアナログ盤のみ収録の強力なインストゥルメンタル・ナンバー"Man with the Golden Arm"を紹介。どこまでもエアロスミス(ジョー・ペリー)的なブルース演奏に挟んでジャズ的なソロ演奏を披露するという斬新なパフォーマンスとなったが、これをドラマティックに終えると、友人を紹介したいと言ってそこにハリウッド・ヴァンパイアーズのバンド仲間でもあるジョニー・デップが登場。そのまま"Sweet Emotion"と"Train Kept a-Rollin’"をたたみかけていく怒濤の展開となり、ジョー、ジョニー、ブラッドが3人並んでリフを刻む場面も何度か披露する姿がどこまでも楽しかった。 (高見展)

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