さあ、次はスラッシュメタル四天王の一角を担うアンスラックス。彼らの場合はスラッシーなリフはもちろん、フィジカルに訴える強烈なビートに加え、シンガロング必至のわかりやすい歌メロを配した名曲を多数持っている。ゆえに楽曲を知らない人でも心底楽しめるに違いない。
そして、「SUMMER SONIC 2014」以来、約4年半ぶりに来日するゴーストは今回の要注目バンドの筆頭株。16年にはグラミー賞「最優秀メタル・パフォーマンス」を受賞、昨年出た最新4thアルバム『プレクウェル』は全米アルバム・チャート初登場3位を記録、今年はメタリカのスタジアム・クラスを回るヨーロッパ・ツアーのオープニング・アクトにも抜擢されるなど、名実共にビッグ・バンドとなって日本に戻ってくる。シアトリカルなステージ(※セットを持ち込む可能性もあり)とダーク&ポップな魅惑の楽曲群が作り出す独自の世界観を披露してくれることだろう。
次は「SUMMER SONIC 2017」でも盤石のパフォーマンスを見せたサム41。06年に一度脱退したメタル・ギタリスト、デイヴ・バクシュ(G)が15年にカムバックし、現在は5人編成で活動。ここ日本でも揺ぎないファン・ベースを築いている彼らだけに、パンキッシュかつソリッドな珠玉のナンバーを乱れ打ちしてくれるに違いない。
残すは両ステージのヘッドライナーを務めるスレイヤーとジューダス・プリーストの2組。どちらも持ち時間は約90分ずつ設けられ、これはほぼフル・ショウに近い時間設定と言っていい。まずスレイヤーは過去に何度も来日しているものの、今回は「FINAL WORLD TOUR」と銘打たれたツアーの一環ということもあり、これが最後の見納めになる可能性大。アンスラックス同様、スラッシュメタル四天王の一角を担い、常に鉄壁の演奏力で観る者をなぎ倒すスレイヤーの勇姿を目と心に深く焼き付けたいものだ。
最後は昨年11月にジャパン・ツアーを行ったばかりのジューダス・プリーストが約4ヶ月という最短スパンで帰って来る。前回のツアーは岡山市民会館と武蔵野の森 総合スポーツプラザの2公演を観てきたが、ロブ・ハルフォードの空を切り裂く超絶ハイトーン・ボーカルは絶品。その両脇を固めるリッチー・フォークナー(G)、パーキンソン病を患ったグレン・ティプトン(※東京公演のみ数曲で参加)の代役には最新作『ファイアーパワー』のプロデューサーを務めたアンディ・スニープ(G)が務め、プリースト・サウンドを頑強に支えていた。
もしかすると前回のツアーとは趣向を変え、意外な楽曲をセットリストに組み込むことも十分にあり得る。今年結成50年を迎えるメタル・ゴッド、その記念すべき節目のステージングは見逃せない。(荒金良介)
「Download Japan 2019」の詳細は以下。
●イベント情報
Download Japan 2019
2019年3月21日(木・祝)@ 幕張メッセ国際展示場9~11