代表曲の他、未発表の“Hope~果てしない旅路へ~”も収録したベスト盤。ピアノ+ベース+ドラムという楽器編成で様々な旋律を世に送り出してきた彼らの足跡が刻まれている。「ピアノ」という楽器の凄さも改めて思い知らされる。左右各々の手で異なる音を奏でながら奥行き深い世界を描き上げることが可能で、伴奏は勿論、メロディの演奏に対しても高性能。繊細な音の強弱の表現にも的確に対応し、ブッ叩くようにプレイすれば打楽器にもなり得て、さらには演奏しながら歌うことも出来てしまう……というピアノのポテンシャルを存分に活かしつつ歩んできたのがWEAVERだ。“Hard to say I love you~言い出せなくて~”や“こっちを向いてよ”は柔らかなメロディがうっとりとさせてくれるし、“66番目の汽車に乗って”や“Shall we dance”は躍動するピアノの音色がダンス衝動を加速する。“管制塔”や“トキドキセカイ”などは、醸し出されているグルーヴが猛烈に心地よい。多彩な煌めきをたっぷり凝縮した本作は、タイトルにも掲げられている通り、彼らのアイデンティティを雄弁に物語っている。(田中大)