「美しさ」のための闘い

THE NOVEMBERS『Rhapsody in beauty』
2014年10月15日発売
ALBUM
THE NOVEMBERS Rhapsody in beauty
冒頭 “救世なき巣”のMY BLOODY VALENTINE顔負けの耽美な轟音ギターですべてを漂白することから、今作は幕を開ける。狂おしいシャウトを皮切りに放たれるシューゲイズ×ハードコア“Sturm und Drang”。セカンドフルアルバム『Misstopia』のラストを飾っていた“tu m'”のParallel Ver.の今だからこその優しい包容力。甘美で瑞々しいメロディが貫く自由を手にするための“Rhapsody in beauty”――。ヴォーカル&ギター小林祐介によると、今作のテーマは「美しさ」だという。溢れ返る膨大な事象から、自らの意志でもって自らの「美しさ」を選択する。一枚を通じてノイズと爆音が鳴る、その行為の正しさを証明するための闘争のアルバムだ。
TELEVISION来日公演での共演、Charaとのコラボレーションや、小林の浅井健一らとの新バンド、ROMEO's bloodの結成。自主レーベルを立ち上げ、自らが共鳴する世界を広げるべく、フィールドを強固にしているTHE NOVEMBERS。表現を1mmもぶらさずに、純度を高め続けていくその姿は、本当に美しい。(小松香里)
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