ダンス・フロアに突っ込んで複雑骨折したディープ・パープル、とでも言うべき前後不覚で向こう見ずな高揚感に満ちた“Beautiful Bitch”。ツェッペリンとニューウェーヴが徒党を組んで爆音一斉掃射しながら街中へ進軍かます“RIOT!!!”。人力トランスが雲の上の爽快な風景とスピード感を描き出す“Love & DISCO”……アルバム『JAPAN』とその後のツアーや各地ロック・フェスでの熱狂ぶりも含め加速する状況を尻目に、さらに誰も追いつけない勢いで音楽的大暴走を展開しまくったthe telephonesの新作ミニアルバム。『JAPAN』では渾然一体となって鳴っていた「ロック・サイド」の衝動と「ダンス・サイド」の猥雑さを、今作では巧みに解きほぐし、1曲ごとに整理して、永遠に解決しないロック・パズルを組み上げてみせている。とにかく「アンサンブルのタガを鮮やかに外す」ということにかけての石毛以下4人のセンスが、今作で破壊的なまでに覚醒しているし、ロックの膨大なアーカイブを引っくり返しながら、触れる物すべてをぴっかぴかに変える力を、the telephonesは持ち始めてしまっている。(高橋智樹)