ブルーハーツ結成30周年を記念してのベスト盤で、公式ツイッターでファンから募集した人気曲を中心とした36曲を収録。ジュンスカの寺岡呼人がプロデュースしたトリビュート盤や、初DVD化を含む貴重映像を同梱した限定盤もある。
ブルーハーツを語ることはすなわち、自分の人生を語ることであって、曲を聴くたび、そのときどきの自身の生活や心情に思いを馳せずにはいられないところがある。彼らの音楽が表現する、ある種の孤独感や疎外感や喪失感が、少年から大人になる時期の葛藤や苦悩を映し出す。それはいつの時代でも、誰にとっても不変であり普遍的なものだ。
とはいえ彼ら、特にヒロトとマーシーはそうして特定の世代を代弁するアイコンであることを拒否するようになり、ここに収められているようなメッセージ色の強い曲は作らなくなった。過去を決して振り返らない彼らが、今後ブルーハーツの曲を歌うことはないだろう。ブルーハーツの曲は、CDでしか聴くことができない。だがアーティスト本人の手を離れて、曲は生き続ける。人生の真実は間違いなくここに息づいている。(小野島大)
永遠不変の痛み
THE BLUE HEARTS『THE BLUE HEARTS 30th ANNIVERSARY ALL TIME MEMORIALS ~SUPER SELECTED SONGS~』
2015年02月04日発売
2015年02月04日発売
ALBUM