本質的な問いは答えよりも価値がある

Galileo Galilei『恋の寿命』
2015年03月11日発売
SINGLE
Galileo Galilei 恋の寿命
誰かに惹かれているとき、もんもんとうじうじと考えてしまうことがある。

すると、恋の価値を見失いがちだ。もちろん、恋の期間ができるだけ長く続くとしたらそれは幸せで嬉しいこと。しかし、自分と相手のかかわりを頭や心の中でいくつもの方向から問うことが増えると、不安や切なさはとどまることなく広がっていく。

Galileo Galileiの1年半ぶりとなるシングル”恋の寿命”は《ヴァンパイアの恋人みたいにさ/君といたい それじゃだめ?》という詞で締まる。いよいよ来てしまう恋の終わりを感じながらも先延ばしにしたい気持ち。一度聴けばすぐ染み渡るような洗練されたメロディーに、尾崎雄貴(Vo・G・Syn&Programming)が長い間温めていたという詞を大切にのびのびと歌い上げる。

《「愛する」って「なんなの?」って ずっと僕ら問われていて》という本質を突くサビは切ない。誰もその答えはわからない。わかりたくないのかもしれない。答えを見つけることよりも大事なことはなんだろう。この楽曲は、問いに対して向き合い頭を巡らせる時間の価値を改めて気付かせてくれる。(佐藤慶一)
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