「序章」からピーク超えの存在感

THE CHAINSMOKERS『COLLAGE』
発売中
EP
THE CHAINSMOKERS COLLAGE
“クローサーfeat.ホールジー”がリアーナ/ドレイクを超えて今年のシングル・チャート最多となる12週連続1位を獲得したことを引き合いに出すまでもなく、USダンス/エレクトロニック・シーンの急先鋒的な注目と支持を集める、アンドリュー・タガート&アレックス・ポールのデュオ=ザ・チェインスモーカーズ。そんな彼らの、“クローサー~”をはじめ5曲を収めた最新EPが今作。クールネスと躍動感を両手に携えたトラップ系ナンバー“ドント・レット・ミー・ダウンfeat.デイヤ”あり、電子音のタペストリー越しに壮大なバラードの光景を繰り広げる“インサイド・アウトfeat.チャーリー”あり、といった自由闊達な音像の振り幅を持つ彼らだが、大ネタの威力やフックの新鮮さよりは、むしろ「この店はいちいちメニューを見なくても美味しい」的な融通無碍なポップの磁場と、それを実現しうるシュアなセンスと職人気質にこそ、その音楽世界の魔力の核心があるようにも思える。最近はコールドプレイのクリス・マーティンともスタジオに入って楽曲の制作を行ったらしい彼ら。その躍進は、まだまだ序章の入り口にすぎないのだろう。(高橋智樹)
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