高性能な「私たち」

DADARAY『DADAMAN』
発売中
MINI ALBUM
DADARAY DADAMAN
都会で働いて暮らしながら、どこか私こんなはずじゃなかった的な虚しさを抱えながら生きているアラサー女子、というところだろうか。前回の1stミニアルバム『DADAISM』の“イキツクシ”から聞こえてきたのはそんな明確なヒロイン設定だった。楽曲を手掛ける川谷絵音は、この時代の空気感と憂いを女性目線で曲に落とし込み、休日課長(B)のグルーヴィなベースを生かした色香漂うサウンドを添える。REIS(Vo)の強い絹糸のように伸びやかで繊細な歌声はDADARAYが描くヒロイン像を体現している。今作ではえつこ(Vo)が歌う“ikitsukushi(etsuko ver)”が収録されており、彼女の歌声はREISとは対象的にふんわりとした広がりを持って心に届く。特性の違うふたりの女性をグループに配したことで「私」が「私たち」になるような普遍性を獲得するのだ。REISが赤いドレスで踊るMVも話題の“WOMAN WOMAN”など収録の今作で、DADARAYはかなり機能的なプロジェクトであり、時代に有効なポップを放てることを確信させられる。2ヶ月連続で6月にはミニアルバム『DADAX』が発売。(上野三樹)
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