モダンで爽快な新世代ポップス

サム・ウィロウズ『テイク・ハート【ジャパン・エディション】』
2017年08月23日発売
サム・ウィロウズ テイク・ハート【ジャパン・エディション】
サマソニで初来日を果たす、シンガポール発のサム・ウィロウズ。ソロのアーティスト名のような感じだが、メンバー4人を別人格で体現したバンド名だという。ベン(G/Vo)とナレル(B/Vo)の兄妹を中心に、サンドラ(Key/Vo)、ジョン(G/Vo)で結成し、ポップなメロディと、男女ボーカルのハーモニーで本国ではスタジアム公演を成功させている。バンド以外でもそれぞれ、俳優や起業家の一面を持っているのも面白い。

日本でのデビュー盤となるこの作品には、本国でのデビュー・アルバム『テイク・ハート』(15年)に、最新シングル“キープ・ミー・ジェラス”とデビュー前のEPを収録。モダンでエレクトロなタッチの曲もあるけれど、懐かしくフレンドリーな雰囲気でまとまっていて、北欧ポップスを思わせる。とくにアコースティックやバンド・サウンドを伴い多幸感溢れるコーラスで聴かせる曲や、丁寧に歌を編み上げていく曲は、美メロとハーモニーが際立って美しい。ジャケットの雰囲気では、イケイケなダンス・グループっぽい印象だが(失礼)、ソウルフルで、エバーグリーンなポップスは、ここ日本でも爽やかに響きそうだ。(吉羽さおり )
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